「勝利の方程式」を考え、練り上げ、完成してからチームで走り出す。 それが理想かもしれません。
しかし、それは、全く現実的ではないと思います。
なぜなら、「勝利の方程式」が固まるのを待ってから、走り出すのでは「時すでに遅し」となる場合がほとんどだからです。
「勝利の方程式」=「成功パターン」は、走りながら作り出す。
これがセオリーです。
例えば、世の中にたくさんある「商品」を見てみてもそうです。
どんなものでも「バージョン」というものがあります。そして、それは日々、更新されています。
時の流れと共に、環境、技術、指向といった私たちを取り巻くものは、変化を続けています。どんな時代にも適用していくものを残していきたいのならば、常にそれに見合った商品を作り続けていかなければなりません。
だからこそ、「走りながら作り出していく」んです。
日々、試行錯誤を繰り返し、無数の失敗と成功の中から見つけ出していくのが「勝利の方程式」の正しい見つけ出し方なんですね。
1995年に出版された大ベストセラー「ビジョナリーカンパニー~時代を超える成長法則~」(日経BP社)によれば、百年以上続く偉大な企業に共通するのは「大量のものを試し、うまく行ったものを残す」というスタイルだそうです。
まさに試行錯誤を繰り返し生き残ったものを「勝利の方程式」とする方法、そのものですね。
先ほど言ったように、私たちを取り巻く状況などは、日々変わっています。 ある時点で考えた「机上の空論」は、世の中に出た時には、すでに時代遅れになっていたり、全く需要にマッチしないものになっていたり、うまく行かない事がほとんど。だからこそ、実践を重ねていく中でその中で生き残ったものだけが、ホンモノの「勝利の方程式」となることができるんだと思います。
そのために必要なことは、「うまく行ったものを残す」よりむしろ「無数に試行錯誤する」ことでしょう。
「思いついたら、まずはやってみる」
そして、毎日にように体験を繰り返し、アイデアを創出し、事例をためていく。そして、うまく行ったことから学ぶだけではなく、「どうすれば、失敗を繰り返さないか」の検証もじっくりと行っていく。
試行錯誤を繰り返し、生き残ったものを後に残していく。
これが「勝利の方程式」の作り方です。