組織は、そのリーダーの器以上にはならない

「組織は、そのリーダーの器以上にはならない」

これは、有名な言葉です。どういう事か。

もっと分かり易く、極端に言うのであれば、「リーダーと同じ性格の組織ができる」ということです。

 

だから、そのリーダーの性格が著しく偏っていたり、狭かったり、歪んでいる場合、それを窮屈に感じるメンバーはどんどん辞めていきます。

「ついてこれない。」のではなく、「ついていけない。」のです。

 

愚痴が多いリーダーの元には、社内外ともにクレームが多い組織が完成します。

他責のリーダーの元には、押し付け合い、意味のない縦割り勘定を作ろうとする組織が完成します。

独断でコロコロ方針を変える、ビジョンもミッションも感じられないリーダーの元には、報連相ができない組織が完成します。

自分のことしか考えていないリーダーの元には、常に休暇取得者などで業務に穴があいている組織が完成します。

 

人は熟成するにしたがってこだわりがなくなっていく、と言われています。

誰しも、子供たちのいたずらをにこにこと笑って許してあげるおじいさんのように、心を広くし余裕をもって人へ接していきたいものです。

 

組織を変えていきたいのならば、そのリーダーが人間としても大きな器を持たなくてはならない。

では、そのためどうすべきか。

ある書籍では、「我を捨てること」「小さなこだわりを捨てること」だと書かれていました。

それも確かに重要だと思います。

しかし、私の答えは明確です。これは私のつたない経験からも確信を持てる事実です。

この質問に躊躇なく「YES!」と言えるかどうか。

 

「メンバー全員のことをまるで幼なじみのように好きですか。」

 

数名ではダメです。全員です。

 

「求めるものは、なかなか手に入らない。求めなくなったときに自然に手に入る。」とよく言われますよね。

『優秀なメンバーがのどから手が出るほど欲しい。そう思っている間は優秀な人材は採用できない。そうではなくて「今いるメンバーがベストメンバーだ」と青い鳥を求めるのをやめた時に沢山の優秀な人材が門を叩いてくれるようになった』

と私の尊敬する経営者がおっしゃっていました。これはきっと、お金についても同様なのでしょう。

 

そして、その方は、まるで仏様のような表情で言葉を続けました。

『これから、勝ち続ける組織のリーダーたるあなたが求めるべきは、私利私欲のための勝利ではなく、お客様、メンバー、世の中のためという純粋な気持ちであるはず。

そして、その心が純粋であればあるほど、求めなくても自然に「すばらしい人材」と「勝利」が手に入るようになっていくものですよ。』

と。