伝える力、会話の技術、心に残るコミュニケーション。

 

本日、顧問先の会社でコミュニケーションについての話しになりましたので、そのことについて書きたいと思います。

 

戦略会議が終了し、経営者と雑談をしていました。

するとその経営者が、

「うちのグループリーダーの〇〇は、メンバーへの「伝える力」が弱いようで、イマイチ、メンバーと思いの共有ができていない。

だから、行動に移されるのも遅いし、しょっちゅうその方向性がぶれる、当然結果が出るのも遅いんだ」

とポロっとつぶやきました。

そして、

「見原さんはどんなことを気にしながら会話してますか?」

「特に何か企画をプレゼンテーションするということではなく、ちょっとした思いを伝えたい、という時のコミュニケーションでは、どんなことを気にして話しされていますか?」

ということでした。

私はコミュニケーションのプロではありませんが、何か少しでも助けになれることがあればと思い、

そのグループリーダーを呼んでいただき、少し一緒に話しをしてみました。

簡単なヒアリングと雑談をするうえでわかったのは、

話しをする相手と自分は

「話の主題=テーマについての情報量が全く違う事をまず意識しなければいけない。」

 

ということです。

ここに気付けていないと、どんなに良い事を言ったり、細かくかみ砕いて話したところで、

聞き手の心には届きませんし、そもそも頭にも入っていきません。

一言で言うと「情報量の不一致」になると思います。

この情報量の不一致というのは、すぐその場で解決できるわけではないと思います。

それぞれの立場や日頃からの関わり方によって蓄積されてくるものですので、他人と一致するということは難しいと思います。

そして、情報量が一致していないのであれば、せめてその話しをする際には気をつける事というのは、次の点です。

その話しのテーマについて、話し手と聞き手が

・同じ土台から、

・同じ方向から、

・そして同じ目線で捉えること

です。

ですから話の本題に入る前には、その主題=テーマについて、時間の許す限り上記を一致させておく、

そんなことが必要になってくると思います。

例えば、そのテーマについて

・自分が知っていることを話す、

・今の状況を説明する、

・話しをする相手とそのテーマの関わりを一緒に確認する

などをすると情報量は一致していなくても、そのテーマを見据えてる位置は随分、近づくかと思います。

 

そのテーマに対して 立ち位置 を同じにする。

 

ということです。 これが一つ目になると思います。

 

そして、その準備ができたと思ったら本題に入るわけですが、私が何かお話しやスピーチをするときに

心がけていることは、次の2点です。

① まず一つは、できる限り聞き手の頭の中に絵が思い浮かぶように話す。ということです。

絵というのは映像ということです。

映像が思い浮かぶ様にちょっとしたディテールを気にして話したりします。

例えば、

皆が忙しくしていて、社内がバタついている状況を伝えるときに、

   
「すごく忙しい時」   と表現するのと

「あちこちの電話が鳴りっぱなしで、みんなが電話機を行ったり来たりしているくらい忙しい時」

と表現する違いのようなものです。

トラブル対応の話しをするときもそうです。

「お客さんがすごく怒って電話してきた時」   と表現するのと

「今すぐにこっちにすっ飛んで来い、そして状況を確認して至急報告しろ、と言わんばかりに怒って電話してきた時」

と表現するのでは、その時の「怒っている」という状況の捉え方が全然違うと思います。

 

まず一つ目は、聞き手がその時の映像を思い浮かぶように話す ということです。

 

② そして二つ目は、会話の中にセリフを入れる ということです。

そして、そのセリフには2種類あって、1つは実際に起きた会話をそのまま引用するもう1つは頭の中の言葉をセリフとして表現する、というものです。

この効果としては、臨場感 だと思います。そのセリフの効果を使うことで、聞き手がまるでその場にいるかのようなイメージを作ります。

映像が思い浮かぶのと同時に、今度はその映像の中にいる自分を想像します。すると話全体が、今まさにここで起きているかのような感覚を生み出し、聞き手の心に残る会話、コミュニケーションになります。

   
ここまで出来れば、あとはあなたが本当に伝えたい事を伝えれば心に響くはずです。

あえて言うのであれば、ここで伝えたい事を一方的にメッセージとした発信するのではなく、何か持って帰れるプレゼント、つまり「気付き」のような、そんな伝え方をするとより心に響くかもしれませんね。

例えば、挨拶がしっかりとできないメンバーに 「あいさつをしなさい。」 と伝えるのではなくて、挨拶をする人としない人の相手に与える影響を一緒に考えてみよう。としたり、

人より挨拶を多くできる人が、より良い業績を上げている事例をお話しする、というようにちょっとした気づきがうまれるコミュニケーションを心掛けるといいと思います。

  
これはいきなりやろうとしても出来るものではないので、普段からこのようなことを気をつけて会話しているとコミュニケーションが豊かになるかもしれませんね。

ただし、これをやってみると分かると思いますが、話しが少し長くなりますね( ;∀;)

最後に本当に伝えたい事、もしくはオチのようなものが無いと、単なるおしゃべりさんになってしまいます(笑)

是非、ご家庭でのコミュニケーションからやってみてください。

うまいオチがなく、つまらないお話しになったとしても、きっと許してくれるから大丈夫のはずです(^^)/

 

 

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