経営も全て逆算で行きましょう

今回は、コンサルティング現場でよくある、経営者との会話をご紹介します。

業種に関係なく、年間で20回以上はこのような会話が発生します。

経営者:「〇〇を決めたいと思って、案を作ってみました。
     まだ途中ですが、ちょっと見てもらえますか?」

私: 「この案の基となる資料や根拠となる数字を見せていただいて
    よろしいですか?」

経営者:「まだ、無いんです。」

私:  「?・・・・・・」

 

何かの問題を解決しようとする時や短期目標を達成するための計画を作る際に

よく陥ってしまうパターンです。

 

これは、緊急性が高いほど、またこの案件に対するストレス度合いが

高いほど、よく見られる状況です。

 

「すぐにでも何とかしなくてはいけない。」「今すぐ、解決したい」

という気持ちの焦りも相まって、経営者の視座は低くなり、

視界も極端に狭くなってしまいます。

 

目の前の『「問題の種」の掴み方』 しか考えられなくなってしまうのです。

こんな時こそ、焦らずに全てを逆算で考えてみましょう。

 

当たり前のことですが、逆算ですので結果から考えていきます。

以下にその考え方の順序を書きますので、参考になれば幸いです。

 

① まずは、解決した状態を頭の中で作り上げる(想像する。イメージする。)

② そのイメージ(解決した状態や達成した状態)を数値化、文書化、図式化する。
 (多くの場合、これが予算や事業計画となりますが日々の小さな問題でも
  これを習慣化することが重要です)

③ その具体化イメージを実現できる方法、アイディアを複数あげる。
 (オズボーンのチェックリスト法、ボブ・エバールのSCAMPERなども活用)

④ 複数あげた方法、アイディアを数値化、文書化、図式化する。

⑤ ④のうち、どのやり方が自社にとって一番効果的、即効性があるかを検討する

⑥ 実行へ。実行しながらも修正や検証を繰り返す(PDCA)

 

もう、お分かりかと思いますが、

この工程でいう①②③を飛ばしてしまう場合が非常に多いのですね。

当然ながら、この①②③は、新たなチャレンジや取り組み、業務改善を
行う上で、メンバーに示す重要な根拠や理由になります。

ここがあやふやなままでスタートをきると、メンバーから、

「今度は何をやるの??何のため??」

「また、決まり事が増えていく」

「制限がどんどん増えていく」

という、クレームが出始めます。

 

是非、経営にもこの「逆算」を取り入れてみて下さい。

頭の中でごちゃごちゃしているものがスッキリして、着実に進みだすと思います。

 

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