行き当たりばったりの経営に陥っていませんか?

私たちがスポーツを見て楽しめるのは

① 得点があるから
② ルールが分かっているから
③ 道具が揃っているから

でしょう。

もし、基本的なルールや用語を知らないと、どうして点が入ったのか、

どちらが優勢なのかが分からないまま、ゲームが進んでいくのをただ眺めているだけで終わってしまいます。

もし、競技場にスコアボードがなかったら今は一体、何対何でどちらのチームが勝っているのかまったくわかりません。

また、試合結果だけではなく、途中経過が見えているからこそゲーム展開や戦術をともに考えることができ、

一緒にわくわくしながら観戦することができます。

そしてもちろん道具がそろっていなかったら試合はおろか練習すらもできませんし、上達もありません。

「得点」、「ルール」、「道具」がそろってはじめてスポーツは成り立ちます。

そして言い方は変われど、経営にもこの三つの要素が必要ではないでしょうか。

経営に置き換えれば

得点というのは「経営目標」、「利益計画」ですし、ルールは、「経営理念」から「方針、各種規定」まで。

そして、それを落し込んだ「商品・サービス」が道具となります。

この三つがしっかりとしていなければ進むべき道筋もはっきりせず、行き当たりばったりの経営に陥りがちです。

 

一つ一つ見てみましょう。

まずは、得点。

経営目標、利益計画は会社のスコアボードでもあります。

自分たちのチームが今、何点取っているのか、何点差で負けてるのか、逃げ切るのか、逆転を狙うのか

これはスコアがはっきり見えていなければ「何をどのように頑張っていったらいいのか」がわかりません

または最終的な目標だけを掲げ続けていても意味がありません。

重要なのは現在の位置です。

現在はこのような売り上げになっていて今の構造ではこれくらいの利益がでてきたから数年後はこうなる

という会社の現状とその行き先を表現して追っていくことが必要ですね。

しかし、それ以外にもスコアを明確にする理由はあります。

経営者と社員の「物差し」を一致させるという目的です。

当然なが、経営者と社員ではその基本となるスコアの値が違います。

社員の基本は 例えば「月給」、例えば「今季のボーナス」、例えば「今月の営業売上」 でしょう。

一方、経営者の「物差し」は、「年間売上」、「年間の利益」、「5年後の会社資産」、になっているわけです。

ここからわかる通り、「物差し」の桁、期間などが大きく違うわけですから、経営者の考えが社員に伝わらないのは

当たり前です。むしろ伝わらないのが普通でしょう。

社員に向かって、「こんなこともわからないのか!」と思いたくなる経営者の気持ちもよくわかりますが、

この物差しの違いによって、「分からない社員」が普通なのです。

このように経営者と社員でもそもそも視点が違うためにそれを一致させるためのスコアボード=経営計画が

必要になってくるのです。

同じ物差しで同じ言葉を理解し現在の位置と目指すべき場所を同じボードで確認していく。それが重要な目的です。

 

そしてルール。

これは広くは経営理念から始まります。

経営計画を遂行していく上で、どのような方針でお客様に対応していくかを明確にします。

「目標を達成さえすれば、何でもいい。結果オーライだ」 という考え方は、ある局面においては、

起こりうるかもしれませんが、基本的には経営理念に沿ったゲーム運びをすることが企業価値につながり

経営者及び社員の満足度、存在価値を増大させる唯一の方法であることは、言うまでもありません。

 

また試合中につい熱くなり過ぎ、我を忘れる瞬間もありますが、そんな時こそ、この「ルール」の見える化によって

社員のギリギリでの対応に差が出てくるという事もよくありますね。

結果として、その差は、数年後には、とりかえすことができない距離となる。

競合他社にとっては、とても追いつけない位置まで押し上げる「差=到底、真似できない違い」となっているなんてことも。

 

道具については言うまでもありません。

しかし、この道具についても「得点 =スコアボード」と基本となる「ルール=経営計画経営」に照らし合わせて

そのとき必要な道具、より良い道具に変化させていく必要があります。

あなたの会社の「スコアボード」、「ルール」、「道具」。この三つを今一度見直してみましょう。

時代はすごいスピードで進化しています。

最高のゲームをするために日々模索、進化することを忘れずに。

 

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