この時期になると経営者から人事考課(ボーナス査定)についての
相談をよく受けることがあります。
ボーナス支給の時期ですね(^^
相談内容は様々です。
・自己評価が高いメンバーに対してどのように低評価を伝えるか
・業績があまりよくない為、ボーナス額が昨年より少なくなりそうだが
それについてどう思うか? どのようにメンバーに伝えるのが良いか?
・もっと頑張ってもらえれば、もっとボーナスを支給できることを
伝えたいが、どのような制度や仕組みにすればそれを本当に理解
してもらえるのか
・ボーナス査定の近くになると、その時だけよく働くメンバーがいる。
なめられているのは、よくわかっているがどのように対応すべきか。
・古参より若手に多くのボーナスを支給したい。
どのような制度と説明が必要なのか。
などなど他にも内容はたくさんあります。
中には、記事にできないような深刻なものであったり、
本当におどろいてしまう内容のものもあります。
残念ながらここではお話しできませんが(*^_^
ひととおり相談に乗った後、私は必ず次の2つの質問をします。
是非、あなたも答えてみて下さい。
①メンバーの能力、行動や業績で「足りない部分」はどのような部分ですか?
②メンバーがどのようなキャリアプランを描いているかご存知ですか?
どうでしょうか。
①についての回答は、必ずと言っていいほどあるパターンに則った返事になります。
何だと思いますか。
それは、全て「経営者目線」 となっている。 というものです。
Aさん、Bさん、Cさんというそれぞれのメンバ―に対して
「会社運営をしている経営者の視点」から見て、
何が足りないかを指摘してしまいます。
当然ながら、AさんもBさんもCさんも「経営者」ではありません。
頻繁に「社員のみんなが経営者の視点を持って仕事を進めてほしい。」
と発言されている場面を見ますが、それは
ある特定のセクションで、
ある特定のシーンで、
ある特定のアイディア創出の時に、 の話だと思います。
いつもいつも経営者目線で仕事をしているメンバーは残念ながらほぼいません。
正確に言うと、そんなことはできません。
メンバーはメンバーで与えられたポジションと役割で考えるべきことが
あるはずですから。
次に②の質問です。
この質問に対しては、「無言」になります。。。
それか、「きっと何も考えてないよ。」 という残念な回答が多いです。
何も考えていないメンバーなんていません。
何も考えていないのは、そのように回答してしまう経営者の方かもしれません。
「社長は私たちのこと何もわかってくれないし、気にもしていないよ。」
という声が聞こえて来てしまいそうですね。
メンバーを正しく評価するには、
① メンバーが思い描いている「キャリアプラン」を理解する
② 会社が求めている役割、業績、目標を共有する
③ キャリアプランを実現させるための道筋や歩み方、
効果のある方法や選択、道しるべとなる指標を
ともに設定する
④ ②に足りていない部分、外れている部分を分析し、
感情的ではなく、冷静に理解できるように伝える
⑤ ②を達成するために日々の行動に修正を加える
というプロセスが事前に必要です。
これがあってこそ、正しい評価と本人が納得いく評価ができます。
評価の仕方によって、そこから先のメンバーの成長度合いが
大きく変わってきます。
人事考課、たったひと月ほどで終わる定例業務だと思いますが、
少し過激な言い方をすれば、その評価のやり方で、
「メンバーを活かすもダメにするもそれはあなた次第」
ということになるのです。
メンバーが思い描いているキャリアプランを本当に理解されていますか?
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